特集 自治体行政と公衆衛生
【地域保健法成立後の地域の公衆衛生体制の推移と課題】
島根県における公衆衛生体制の推移と課題—保健所と市町村との連携にこだわって
中川 昭生
1
1島根県出雲保健所
pp.57-61
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208346
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保健所は,島根県においても1994年の地域保健法制定の前後で大きく変化してきた.保健所法時代は,地域保健活動を直接推進するプレイヤーの側面が大きかった.しかし,市町村の役割が増大して保健師配置をはじめとする体制整備が図られるにつれて,保健所の役割は,医療への関わりと,市町村間や医師会をはじめとする関係機関・団体等との調整など,地域保健活動のマネジャーとしての側面が大きくなってきた.
組織形態も,福祉事務所との統合,さらに市町村合併を契機とした福祉事務所業務の町村移管に伴う保健所単独組織へと変遷してきた.そうした中でも島根県の保健所は,地域活動と市町村との連携にこだわってきた.その経過を概括する(表1).
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