特集 たばこ対策
禁煙治療の現状と課題
飯田 真美
1
1地方独立行政法人岐阜県総合医療センター 内科
pp.687-691
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208276
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
喫煙だけでなく,受動喫煙の健康被害についてもエビデンスが蓄積され,医学・歯学学会および関連団体が相次いで禁煙宣言を行い,タバコのない社会を目指して行動を開始している.2006年4月から禁煙治療の保険適用が始まり約10年が経過したが,ようやく「禁煙をするために治療を受けることは効果がある」と一般に認識されるようになってきた.禁煙社会環境整備が徐々にではあるが進み,2012年に策定されたがん対策推進基本計画(第2期),および2013年度からの健康日本21(第二次)において2022年度までに喫煙率を12%に減らすという数値目標が設定されている.一般診療のなかで禁煙治療の重要性が増すなか,本稿では禁煙の意義,禁煙外来の実際,禁煙治療の現状と課題について概説する.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.