連載 [講座]子どもを取り巻く環境と健康・5
環境化学物質の曝露(4)
短半減期化学物質の曝露実態
荒木 敦子
1
,
アイツバマイ ゆふ
1
,
岸 玲子
1
1北海道大学環境健康科学研究教育センター
pp.485-490
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208223
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生体内での代謝速度が速い短半減期化学物質としてフタル酸エステル類,リン酸トリエステル類,ビスフェノールA(BPA)がある.これらは普段の生活で日常的に使用する製品に含まれるため,胎児期から常に曝露され続けていることが問題となる.フタル酸エステル類やBPAは,近年内分泌かく乱作用が疑われ,一部使用規制や代替物質への移行などの対策が行われている.しかし,依然として生体や環境中から検出されることに加えて,代替物質の安全性の検証が不十分であること等,課題は多い.本稿では,これら短半減期化学物質の曝露源,曝露実態,曝露評価における課題について解説する.
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