連載 衛生行政キーワード・102
エボラ出血熱疑似症患者に対する病院管理部門における対応
高岡 志帆
1,2
1千葉県健康福祉部医療整備課
2前・国立国際医療研究センター企画経営部研究医療課
pp.478-480
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208221
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2014年から2015年にかけて,ギニア・シエラレオネ・リベリアを中心としてエボラ出血熱のアウトブレイクがみられ,疑い患者を含む総患者数は26,724人,死亡者数は11,065人と報告されている1).厚生労働省においては,水際対策を含むエボラ出血熱対策を強化し,流行国渡航後3週間以内に38度以上の発熱のある患者等について疑似症として取り扱い,医療機関に搬送して必要な診療を行うこととした2).国立国際医療研究センター(以下「当院」という)においては,2014年10月から2015年1月にかけて,4回にわたり疑似症患者を受け入れたが,幸いその患者の検査結果はすべて陰性であった(表1).当院において,当時研究医療課長として勤務していた経験を踏まえ,1)病院管理部門における初動対応,2)報道対応等,3)職員のモチベーション向上に関する取り組みについて報告する.
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