特集 熱中症
日本における熱中症の実態と将来予測
小野 雅司
1
1国立環境研究所 環境健康研究センター
pp.373-377
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208195
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2007年の夏,全国各地で連日真夏日,猛暑日を記録し,8月17日には埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で40.9℃の国内最高気温を記録した(その後,2013年8月12日に高知県四万十市で41.0℃を記録).同年,全国で2万3千人を超える熱中症患者が救急車で搬送され,死者も904人と過去最多を記録した.
2007年の猛暑が冷めやらぬ2010年には最高気温の更新こそなかったものの全国規模で酷暑となり,全国で2007年の2倍を超える56,119人が熱中症で救急搬送され,死者は1,718人に達した.2010年以降も高い発生率が続き,2013年には58,729人と再び最高を記録した(救急搬送:消防庁統計,人口動態統計:厚生労働省統計,より).
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