特集 危険ドラッグ対策
危険ドラッグ関連の救急搬送患者の特徴と課題
上條 吉人
1
1北里大学医学部救命救急医学
pp.233-236
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208154
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日本では「危険ドラッグ」は若い男性を中心に乱用されている.合成カンナビノイドなどの合成薬物が添加されている危険ドラッグは,薬物を対象とした「薬事法」を逃れるために,香りや匂いのある成分も添加して,植物片は「お香」や「ハーブ」,粉末は「バスソルト(入浴剤)」,液体は「アロマリキッド」などと称して販売されている.実際には高揚感,多幸感,不安の軽減,幻覚などを体験する目的でタバコのように吸煙,または経口で摂取されている.
日本中毒学会と日本救急医学会は共同で「2006年1月〜2012年12月までに危険ドラッグの使用後に救急搬送された患者に関する多施設共同調査」を施行したが1),その結果を紹介しながら危険ドラッグ関連の救急搬送患者の特徴を示し,今後の課題を検討したい.
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