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病気の姿をデータで読む(1)—考え方と方法
倉科 周介
1
Shiusuke KURASHINA
1
1東京都立衛生研究所環境保健部
pp.493-495
発行日 1989年7月15日
Published Date 1989/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207980
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死んで花実が咲くものかという.健康も病気も,成功も失敗も,生きていればこそである.健康と病気は生者の世界のものであって,死者のそれではないのだ.
生者もいずれは亡き数に入る.死を先導するのは多くの場合,病気である.だから生者にとって死者は,病気と死に関する人生の先輩である.死へと歩む自らの生を実り豊かなものにすべく努めるのが人間らしい生き方ならば,そのための知識や社会環境の整備充実を学術的,行政的な側面から支援するのが公衆衛生の使命であろう.
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