特集 保健予防活動—保健所の戦術と戦略
成人病の予防—住民の生活改善の実現を求めて
大西 浩人
1
,
牧野 由美子
1
OHNISHI・Hiroto
1
,
MAKINO・Yumiko
1
1出雲保健所
pp.234-238
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207908
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■はじめに
出雲保健所が地区組織活動を始めて,12年になる.今年は8地区で,住民たちが健康大会を開いた.「保健婦サンハ,イケンチューケド,漁ニデート(出ると)ヤッパーショーケ(塩気)ノキータベントーガ,マイ(うまい)ケンノー」.10〜20戸の各隣保から代表が出て,自分たちの隣保の活動状況を発表している.そこにはもう,よそ行きの飾りはなく,本音を語れる信頼感がいっぱいあふれている.
この地区組織活動は,地区診断の理論に従ってスタートしたが,やがてスタッフは活動の中から住民の生活行動が実際に変わる方法を編み出した.それは新しい健康教育の理論として示されてはいたが,まだ実践報舎が現れていない社会学的,社会心理学的アプローチ1)に一致するものとなっていた.
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