特集 保健・医療情報の活用
病院情報システムの現状と課題
大道 久
1
Hisashi OHMICHI
1
1日本大学医学部病院管理学教室
pp.305-309
発行日 1986年5月15日
Published Date 1986/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207256
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■病院情報システムの普及の現状
改めて述べるまでもなく,ここ数年来の情報関連技術の進歩は止まることを知らないように見える.技術開発の速さもさることながら,ユーザー側から見た情報機器の普及も目に見えて著しい.また,政策面からも,テレトピア構想や,ニューメディア・コミュニティ構想など,社会システムの構築を目標としたプロジェクトが各分野で開始されている.
いわゆる情報化時代へ向けての急展開とも見てとれるこれらの流れが,医療の現場にどのように影響を及ぼし,どの程度効果を上げているかを把握することはなかなか難しい問題である.おそらく本号の他の項においても触れられることと思うが,昭和59年度の厚生省医療施設調査の結果によれば,わが国の全病院9,574施設中,病院として電算機の導入をして何らかの業務を行っているのは5,142施設,53.7%,また診療所については,78,332施設中11,956施設,15.3%となっている.
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