講座 ニューメディアと病院・4
医療情報システムの現状
岡田 行雄
1
Yukio OKADA
1
1日本通信協力(株) EDP事業部
pp.50-51
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208493
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病院情報システム
概況
病院の情報システムを構成している通信手段には,院内放送設備,電話,ポケットベル,テレックス,ファクシミリ,コンピュータ,データ通信設備あるいは多くのランプ表示,また心電図伝送装置等多くのものがあり,日常頻繁に使われている.しかし他の一般企業と比べてみると,通信手段の利用はかなり少なく,それだけ人の移動が多いとも言える.このことは通信の必要性もさることながら,医療のもつ特殊性から,人と人の対面のコミュニケーションと,手記による記録・保管が本質的に,また伝統的に重視されていることからくるものでもあろう.
医療におけるコンピュータ利用は,昭和40年頃からまず病院内での利用について検討が始まり,40年代前半には先導的な大規模の数病院で当時の大型コンピュータの導入が図られている.40年代後半になると利用台数は急速に増え,49年には約600台,50年代に入ると更に利用が進み,54年には約4,500台,現在は全病院の約40%で10,000台以上(診療所も含む)のコンピュータが利用されている.
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