調査報告
健診受診者の生活と循環器疾患のRisk Factor—第1報
青山 政史
1
,
大森 正英
1
,
牧野 茂徳
1
,
宮田 昭吾
1
Masafumi AOYAMA
1
,
Masahide OOMORI
1
,
Shigenori MAKINO
1
,
Syogo MIYATA
1
1岐阜大学医学部衛生学教室
pp.413-418
発行日 1985年6月15日
Published Date 1985/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207069
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■はじめに
既に欧米では,循環器疾患,特に虚血性心疾患に対する疫学的研究が古くから行われている.わが国では,循環器疾患のうち,脳血管疾患がその多くを占めているため,小町や大和田らをはじめとした多くの脳卒中に関する疫学的研究がなされている.しかし,最近では,国民の生活水準の上昇に伴い,虚血性心疾患の漸増現象も見られるので,心血管疾患を含めた,広い意味での循環器疾患の予防が叫ばれるようになってきている.
これまでの研究では,循環器疾患のRisk Factorとして,第二次的なRisk Parameterを考えるものが主体であって,一次的な予防因子(生活背景因子)の解析を行った研究は少なかった.今回我々の研究は,すでに循環器疾患のRisk Factorであることが確実となっているいくつかのパラメーターについて,生活背景因子から受ける影響を調べることにより,循環器疾患に対する第一次予防因子の意義を評価することを目的としたものである.
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