講座 社会福祉協議会と地域保健・1
社協・病院・保健所・福祉施設のネットワークづくり
桜井 猛
1
Takeshi SAKURAI
1
1小金井市社会福祉協議会
pp.135-141
発行日 1984年2月15日
Published Date 1984/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206824
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■はじめに
地域の社会福祉協議会に籍を置き,日々住民と応対する中で,最近とくに具体的ニーズの問いかけが多くなってきたことに気づく.老人の介護や身障者の送迎など,行政や保健所や住民から寄せられるボランティアのニード等,具体的で緊急性のある要望に答えきれないもどかしさと共に,地域の社会福祉協議会が果しきれない役割の微妙さと,ネットワークづくりの難しさを感じる.
社会福祉協議会は,その基本要綱の中に住民主体の原則と地域住民の協働,関係機関との連絡調整,地域福祉計画の実施をうたっているが,未だこのネットワークづくりの活動は端緒についたばかりの段階と言える.例えば,保健と福祉に関する地域機関としては,福祉事務所,保健所があり,病院,施設がある.これらの機関は,それぞれ関わっているケースについての連絡調整は必要に応じて日常的に行われているのであり,これらの日常的に関わるネットワークにおいて,全て問題解決や地域づくりがなされるのであれば,特に今改めて,ネットワークづくりを論ずる必要はないと思う.
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