特集 アルコール問題
女性とアルコール依存症
比嘉 千賀
1
Chika HIGA
1
1総武病院
pp.789-796
発行日 1983年12月15日
Published Date 1983/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206791
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■はじめに
最近パブやスナック,ビヤホールなどで若い女性達が飲酒している姿はごく自然なものになってきた.酒造メーカーも女性をターゲットにしての売り込みに懸命で,低濃度アルコール飲料を開発したり,"男性と共に飲む"イメージから脱皮して,"現代に生きるナウな自立する女"のイメージとしての飲酒文化を作りあげようとしている.20歳代の飲酒人口の男女比はすでに1対1に近づいているといわれている.
昭和43年の国税庁の調査20)では,20歳以上の女性飲酒人口は19%(男性74%)であったのが,約10年後の昭和52年余暇開発センターの調査19)(15歳以上)では53%(男性85%),20〜30歳代では60%と著しく増加しており,6年後の今日では60〜70%にも達しているのではないかと推測される.
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