特集 住民参加と市町村保健
脳卒中予防と住民参加
福沢 昭吾
1
Shogo FUKUZAWA
1
1長野県上伊那郡南箕輪村
pp.724-729
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206782
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■はじめに
南箕輪村は長野県の南部伊那谷にあり,総面積40km2余,うち山林23km2であとは平坦な田畑1,200ha,住宅地130ha等で,災害もなく清水が湧き緑の多い適住地である.人口は,9,500人余で年々2〜3%の人口増を来たしている.産業は米作中心の農村であったが,現在では2次3次産業への就業人口移動がなされ,専業農家は数%に過ぎない.
従来長野県は内陸的な気候で,冬は寒さも厳しく零下15度位に下がる事から,冬はコタツに入り,信州の特産物である野沢菜漬をたくさん食べてお茶を飲み,食事時にはおいしい信州味噌の味噌汁をおかわりして飲み,住宅構造も悪い上,部屋を暖めるストーブ等はなく,信州的な生活の中で,必然的に脳卒中での死亡率も高くなり,東北各県と同じような傾向を生んでいたのであろうか.
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