特集 公衆栄養のストラテジー
長野県の栄養ストラテジー
岩波 篤雄
1
Atsutaka IWANAMI
1
1長野県衛生部
pp.88-95
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206651
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長野県は,東西120km,南北212kmに及ぶ広大な山岳県で,県民の食生活も地域差があり,一概に論ずることは出来ない.
長野県人に対する「信州人のいかもの喰い」という表現も,はちのこ,さなぎ,ざざ虫等を食べることに対する揶揄的呼称であるが,海なし県の先人が生み出した,動物性たん白質を補給するための生活の智恵の一つであろうといわれている.と同時に,他県から転勤等で県内に在住するようになった人々から数多く耳にするのは,外食の味つけの塩辛さに対する苦情である.これも海なし県,山国の食品保存という生活防衛の名残りであるかもしれない.
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