保健所機能の新たな展開—模索する保健所
長野県
藤島 弘道
1
Hiromichi FUJISHIMA
1
1長野県衛生部保健予防課
pp.114-115
発行日 1990年2月15日
Published Date 1990/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902894
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厚生省では,地域保健将来構想検討会の提言を受けて,保健所を特定保健所と一般保健所に区分けするとのことである.長野県でも,事務サイドでは,国の方針に従って作業が進められている.我々とすれば,一般保健所も,総合窓口の設置など,機能強化を図るという表現に,一縷ではあるが,非常に強い期待をつないでいる.
長野県では,前回の,県の出先機関の統廃合を中心とした行政改革の際,知事の,“保健所はその対象としない”との言葉を受けて,全保健所・支所の機能強化に努めてきた.これからも,特定・一般という名称の差が,地域で保健所の権限・機能の差と,受け取られないよう努力する必要があると考えている.衛生行政を,衛生教育的に表現すれば,権限で行政を行うのではなく,科学的な技術と手段で実施すべきものであろうが,実務的にはそうは割り切れない.
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