調査報告
調理師学校ならびに食物学科における食品寄生虫学の履修状況について
佐野 基人
1
Motohito SANO
1
1浜松医科大学寄生虫学教室食品寄生虫調査班
pp.51-54
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206644
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人類の食品は宇宙時代に入ってから,宇宙旅行の必要からも,食べ物自体に大きな変革をもたらすことになった.それと同時に生産の分野においても,採る食品から造る食品へとその形を著しく変えつつある.しかし,このように,従来のあるがままの自然食にも,たとえ造られた食品でもそれなりに一長一短がそれぞれあって,捨てがたい一面を持っている.
ところで,人間の最後の我ままは食事にかかわる嗜好といわれているので,これまでが,衣住のように人工的に画一化されたのでは何とも味気ないものになってしまうであろう.人工食品は,例えば宇宙食ではないが,消費者にとってみればこの上もなく安全で栄養価も高く,しかも,人の嗜好にせまる理想的な食品といえようが,所詮人工食にほかならない.
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