特集 肥満
脂質代謝異常
中村 治雄
1
Haruo NAKAMURA
1
1東京慈恵会医科大学青戸病院内科
pp.528-532
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206565
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肥満には数多くの脂質代謝異常が合併している.しかもこれらは,糖,内分泌代謝異常との関連の上に発生しているものであり,脂質のみの異常で説明し得るものではない.しかし,血清脂質の上では,トリグリセライド(TG)の増加,VLDL(超低比重リポ蛋白)の増加がみられると共に,HDL(高比重リポ蛋白)の低下が認められている1).また脂肪組織の上では細胞容積の増大2),脂肪組織中のTGヘブドー糖の転換促進3)などが認められている.
今回,比較的新しい研究成績を中心に,肥満における脂質代謝異常を整理してみたい.
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