人と業績・10
森林太郎—(1862-1922年)
山本 俊一
1
1東京大学衛生学
pp.312-314
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206296
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はじめに■
森林太郎は1862年(文久2年),島根県津和野町に生まれた.1872年(明治5年)家族とともに上京し,1874年(明治7年)に東京医学校予科に入学した.その後,1881年(明治14年)7月には東京大学医科大学を卒業して同年12月に陸軍省に出仕し,生涯を軍医として過ごした.1884年(明治17年)から1888年(明治21年)までドイツに留学して衛生学を専攻し,衛生制度および軍陣衛生を調査して帰国し,その後は軍医として勤務するかたわら,文学者として有名になった.現在では文学者としてばかりでなく,医学者としての森についても詳細な研究があるので1),全般的なことはそちらに譲り,ここでは焦点を「脚気」に絞って衛生学者としての森について考察してみたい.
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