特集 地域福祉サービス
生活保護における医療問題
小沼 正
1
Tadashi KONUMA
1
1駒沢大学社会保障論
pp.279-288
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206287
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■はじめに
生活保護は生活,住宅,教育,医療,出産など7種の扶助に分かれているのであるが,扶助費総額に占める医療扶助費の割合は,表1のとおり,昭和26年度に38.6%で生活扶助費52.2%を下回っていたのが,28年度には逆転し,54年度にはついに60.2%,年間6,686億円(生活扶助は33.6%,3,740億円)となっている.
また,医療扶助人員も年とともに増加している.表1のとおり,昭和26年度に1か月平均28万3,000人(被保護実人員204万7,000人,人口保護率2.42%)であったものが54年度には85万5,000人(被保護実人員143万人,保護率1.23%)に達している.医療扶助人員は被保護実人員に対して昭和26年度に13.8%であったものが,昭和54年度には60.0%に上がっている.
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