実態をさぐる
生活保護
pp.772-773
発行日 1973年10月10日
Published Date 1973/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662205376
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生活保護制度は,"健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する"と定めた憲法第25条の規定を具体化したものである。
最近の社会経済情勢の変動にはめざましいものがあるが,生活保護制度を受ける人々もこの社会の変動に微妙に影響され,変化してきている。過去10年間の保護の動向をみると,貧困階層に大きな構造変化があり,老人,身体障害者などの稼動能力が少ない,社会的経済的変動に自力では対応できない層が増大し,大きな比重を占めている。経済成長により,かつての失業による貧困は低下し,老齢や母子,心身に障害がある層を対象にした生活保護と変わってきている。
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