外来看護 塩田医院における実践報告・11
生活保護より実生活への帰還
金光 俊子
,
金岡 リミ子
pp.1309
発行日 1983年11月1日
Published Date 1983/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920008
- 有料閲覧
- 文献概要
48歳のSさんが物憂げな表情で来院したのは約2年前だ.耳鳴り,めまい,下肢のしびれ等訴えが多く,10年も前に糖尿病を発症し,せっかく大病院の専門外来に通院しながら,自分の都合による中断が反復という既往の続出で,カルテの隅に押された“生保”のマークを気にしながら予診をとる看護婦を戸惑わせた.
4年前からインスリン自己注射療法を施行していたが,それさえも中断したり,全く不完全な療養状態で,食事量も1600k calと数字では覚えていても内容が具体的に伴わず,病識についても自分のものとして受け止めていないようだ.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.