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連載 人工臓器の最前線・vol.15
人工膵臓の現状と将来展望
Current status and future prospects of artificial pancreas
宗景 匡哉
1
,
花﨑 和弘
2
Masaya MUNEKAGE
1
,
Kazuhiro HANAZAKI
2
1高知大学医学部外科学講座
2高知大学医学部附属病院病院長
キーワード:
人工膵臓療法
,
外科的糖尿病
,
ベッドサイド型人工膵臓
Keyword:
人工膵臓療法
,
外科的糖尿病
,
ベッドサイド型人工膵臓
pp.1083-1087
発行日 2022年12月17日
Published Date 2022/12/17
DOI https://doi.org/10.32118/ayu283111083
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□人工膵臓は生体における膵島機能を代替する装置で,糖尿病治療における血糖管理を担う装置である.糖尿病慢性患者に対して厳密な血糖管理を行うことで合併症の発症・進展を阻止できることがこれまでの大規模研究で証明されている.また,急性期治療においても高血糖,低血糖に加えて,血糖変動を抑えることが重要な課題とされている.生体におけるホメオスタシス同様に正確な血糖値およびその推移を測定,認識し,連続的な治療が必要とされている.その際,人の操作が介在しないclosed-loopシステムが人工膵臓の理想形と考えられている.そのため,人工膵臓には血糖測定部とインスリンポンプなどを用いる血糖制御部から構成されるelectromechanicalな装置と生体素材を用いることでその両方を同時に行うbiomaterialな装置(バイオ人工膵臓)が研究されており,現在electromechanicalな装置が臨床応用されている.
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