研究
カドミウム汚染地住民の尿検査所見における各種異常出現率の相互関係
能川 浩二
1
,
小林 悦子
1
,
稲岡 宏美
1
,
石崎 有信
1
1金沢医科大学衛生学教室
pp.890-893
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205313
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はじめに
カドミウム(Cd)汚染地に居住する人々には,蛋白尿,糖尿,アミノ酸尿のような,尿の異常所見が高率に認められることはよく知られている,このような尿の異常所見の意義を明らかにすることは,環境中のカドミウムによる人体影響の解明のために必要と考えられる.
筆者らはすでに,尿中にRetinol Binding Protein(RBP)の検出される人では血清所見にも変化が認められ,これはイタイイタイ病(イ病)患者に見られる所見と同傾向のものであることを報告している1).また筆者らは数年来,カドミウム汚染地に居住する人々について,尿検査を実施しているが,今回これらの成績にもとづき,各尿異常所見の出現率の相互の関係について検討してみた.
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