研究
地域における中年期脳卒中の実態と予防対策
新井 宏朋
1,2
,
水野 武昭
3
,
湊 正
3
,
野尻 雅美
1,2
,
本木 正勝
3
,
市原 龍子
3
,
中村 てい
4
1千葉大学養護教諭養成所
2千葉大学医学部公衆衛生学教室
3千葉県地域脳卒中対策研究会
4千葉県国保
pp.469-473
発行日 1972年7月15日
Published Date 1972/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204515
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わが国の脳卒中対策の重点目標は中年期脳出血の防止である.厚生省が昭和44年から脳卒中死亡率が全国平均の2倍以上の市町村12県131地区で実施中の脳卒中予防特別対策も,これを目標としている.
わが国の脳卒中対策の研究は最近10年間,特に,その疫学と集検方式の研究に関しては長足の進歩をとげた.今日のこされているのは中年期における脳出血の発症をさらに高齢な段階にまで大幅におくらせるための健康管理体系を確立する行政学的研究であろう.著者らは先に静岡県一農漁村住民1,421名の5年半にわたる脳卒中の追究成績によって,集団検診における眼底撮影が脳卒中の予知にきわめて有用であることを報告した1).
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