研究
北海道における肺結核罹患率の推移—最近5年間の統計から
兵藤 矩夫
1
,
石原 辰雄
1
1北海道衛生部
pp.337-340
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204481
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
結核による死亡を昭和45年の統計でみると,全国15,873人で死因順位の第8位を占め,人口10万対15.4となり,北海道は死亡数826人,10万対15.8でほとんど差はない.新登録患者数は昭和45年全国178,940人,10万対172.3で,北海道は9,845人,188.0と高率である.
過去の精力的な結核対策により,死亡率,罹患率は激減したが,昭和43年の結核実態調査によると,ここ数年の減少速度はやや緩慢となり,感染性患者の減少も著しいとはいえない.全国でまだ年間17万人の発生をみている結核は依然として国民の健康を脅す重大な疾病と考えられる.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.