特集 悪性新生物の疫学
がんの罹患とその推移
花井 彩
1,2
,
藤本 伊三郎
1,2
Aya HANAI
1,2
,
Isaburo FUJIMOTO
1,2
1厚生省がん研究助成金「地域がん登録(53−7)」研究班事務局
2大阪府立成人病センター調査部
pp.526-533
発行日 1981年7月15日
Published Date 1981/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206343
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■はじめに
昭和54年に厚生省は,第4次悪性新生物実態調査を実施した1).その中の患者調査では,昭和50年にがん登録または実態調査を実施していた13道府県*2が,それぞれ登録している患者の中から,昭和50年4〜7月の3か月間に罹患したがん患者を選出し,その調査票を作成して提出する方法がとられた.この資料をもとに,全国罹患数が推定されている.しかし,この実態調査では,胃,肺,乳房,子宮の4部位しかとりあげられていないこと,調査期間が短いこと,ならびに第1次〜第3次悪性新生物実態調査では全国罹患数が推定されていないこと,などの理由から,本稿では,厚生省がん研究助成金による「地域がん登録」研究班*3が得た諸成績を紹介する.
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