意見
石黒忠悳と徴兵検査
津田 順吉
pp.448
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204300
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川上武氏らの石黒忠悳小伝(本誌5月号299頁)は有益であり,軍衛生機構確立の解釈は有難いものだった.「懐旧九十年」を持ち合わしていないので,はっきりしないが,徴兵検査の規準を作ったのは石黒だったときいている。果してそうか。筆者に誌上で答えていただければ,大方のためになると思う。
外国の統計が日本に用をなさぬことは明かなことであり,石黒は夫人と2人で,東京の風呂屋で,適齢期の青年の身体計測をやらしてもらったときく。江戸っ子は気がはやいので「うるさいな」というようななかで辞を低くして夫人とともに計測したという。恐らく身長体重胸囲くらいのものだったと思うが,この計測から甲,乙,丙が作られた。
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