資料
過去10年間フィールドの実績からみた大都市結核の展望—住民検診高率受診の効果判定
水原 完
1
1大阪市浪速保健所
pp.184-188
発行日 1970年3月15日
Published Date 1970/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204047
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はじめに
結核住民検診制度が確立されてから,結核減少への大きな効果をみていることは,周知のとおりである.しかし高受診率をあげているのは,ほとんどすべてが大都市を除いた農村ないし地方小都市にみられる現象である.大都会においては,その住民形態の複雑さと,過大人口,流動人口をかかえて,住民検診受診率はきわめて低く,その実績は僅少にとどまっている.
ここに全国的にみて結核の多い大阪市を例として,過去10年間フィールドで経験してきた大都市結核のたどった道の功罪をふりかえり,反省材料とし,今後の大都市結核の展望の一助としたい.
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