厚生だより
看護婦問題
Y. I
pp.483
発行日 1969年8月15日
Published Date 1969/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203936
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看護婦の不足は今日世界的な問題となっており,わが国においても2人月8日以内の夜勤体制をめざして全国各地で病院ストが相ついでいる現状である.
供給面からみると,本年3月約8,300名の看護婦および27,000名の准看護婦が卒業しておりおのおのその90%以上が看護婦または准看護婦として就職しているという現状で,その養成数は諸外国に比して決して少ないとはいえない.それにもかかわらず看護婦不足は近年ますます深刻化の様相を呈している.その理由は,受診量および病床数の急増,脳外科,心臓外科など医療の複雑高度化,看護婦の勤務条件の改善要求ことに2人月8日以内の夜勤体制の実施による人員増など様々に述べられている.これらの需要にこたえるためにもちろん「量」は絶対的な要件であり,その確保のための対策が検討されているが,看護婦養成施設の大幅な増設,定員の増加などプラスの因子を増強するとともに看護婦数の増加をはばむ因子に対する検討も加える必要がある.
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