学会印象記 第39回日本衛生学会総会
花と善意と友情と
石西 伸
1
1九大・衛生学
pp.348
発行日 1969年6月15日
Published Date 1969/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203896
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あふれる一般演題--213題
第39回日本衛生学会は3月26日を皮切りに27,28日と続きましたが,これと重なって,28日より31日まで第42回日本産業医学会が開催されたことは,平年の学会スケジュールとしては最初の試みでした.会場(福岡雙葉学園)は学園内の講堂,教室を利用して4会場設営しましたが,演題の種類によっては教室が手狭で廊下にまで溢れるといった光景もみられました.しかし,学園のご援助ご奉仕により,学会場,休憩室をとわず可憐な春の草花で飾られ,掃除のゆきとどいた校舎庭園の閑静さの中で,静かなる勇気と温かい友情をもった熱心な討論がなされたことは,主催者の一員としてたいへんうれしい光景でした.そして僧衣をまとわれたシスターの方々の表には出ない奉仕の精神に深く感銘し,宗教との触れあいに深く私が魅きつけられたことを,私ごとながらここに書き残したいと思います.
特別講演は次期会長である金沢大石崎教授がイタイイタイ病に関して多年にわたる研究の成果を,産業医学会との合同シンポジウムは三川坑,山野坑における炭坑爆発の大惨事を過去に持つ当地として,学会長猿田教授の司会により"一酸化炭素中毒"が4人の講師により発表討論されました.
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