海外の医学教育
フランスの医学教育(1)
万代 敬三
1
1阪大・衛生学
pp.343-347
発行日 1969年6月15日
Published Date 1969/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203895
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はじめに
わたしに与えられたテーマは,フランスの医学教育で,2つのねらいがあり,それは(1)医学一般の教育,(2)特に公衆衛生教育である.
われわれの身辺には,1968年の終わりを控えて破局的な様相を呈している東大問題がある.その発端は周知のように,東大医学部のインターン闘争であり,それがやがてはエスカレートして医局制度の在り方におよんだわけである.いっぽう,5月3日にはパリ大学においても,パリ大学学生たちによって,同じく点火された学生改革運動が,警官隊の導入を契機として,労働者を含む全国的な反体制運動に拡大して,あわや革命かと思わせたことは,われわれには耳新しいニュースとしてまだ記憶に鮮明に残っている.
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