主張
公衆衛生におけるコンピューターの用途
曽田 長宗
1
1国立公衆衛生院
pp.2-4
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203798
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大量な資料に基づく計算が,人間の何十万倍も早く計算できるという,世界最初の電子計算機ENIACが,数万にのぼる真空管を用いて世に現われたのは戦後1946年のことであった.
きわめてすぐれた能力をもつ機械であることはわかっても,その巨大な姿と高額な値段とのために,軍事用とかよほど特殊な場合を除き,とうてい一般の実用や研究に使われるしろ物ではなかったが,その後トランジスターが用いられ,さらにIC(Integrated Circuit集積回路)が利用されるようになって,電算機の能力や速度は著しく高まるとともに,その価額も低廉,一般の実用にたえうるものとなり,さらに近くLSI(Large Scale Integrator高密度集積回路)が用いられるようになれば,簡便なコンピューターがいっそう安価にわれわれの利用しうるものとなるであろう.
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