学会印象記 第26回日本公衆衛生学会・1
高度経済成長による社会の歪みにスポット
宮沢 寿一郎
1
1東京医大・衛生学
pp.38-39
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203805
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第26回日本公衆衛生学会総会は,43年10月23-25日,秋色もようやく深まってきた京都市で開催された.参加会員2800余名,学会長は,斯界の長老・三浦運一京大名誉教授,副会長には,京大・西尾雅七教授(公衆衛生学)と,京都府・幸康一,京都市・松山雄吉の両衛生部局長.各分科会長には府市の衛生関係部局長や,保健所長と型のごときメンバー.付帯行事として,全国保健所長会,地方衛生研究所全国協議会,衛生学公衆衛生学教育協議会,全国衛生部局長会議,汚物処理対策全国協議会,会員懇親会などが会期中および,その前後(20-26)日にかけて行なわれたほか,正式プログラム以外の"自由集会"も,理論疫学,騒音防止,高血圧,へき地保健などの合計8テーマについて,夜間(18-21時),それぞれに関心を有する有志会員の参加を得て行なわれた.
会場は岡崎公園内の,京都会館と京都市観業館で,いかにも学会にふさわしい,閑静典雅な雰囲気の中で行なわれた.第1日と第2日は,あいにく秋の細雨に見舞われたが,考えようによっては,一段と閑寂さを増しえたとも言えるであろう.第1日の午後,総会特別講演"今日の地方自治の問題"--京都府知事・蜷川経済学博士と,総会シンポジアム--"公衆衛生と地方自治"が行なわれ,第1日午前と第2第3日の午前午後に,4つの関連シンポジアムのほか443の一般演題が6つの分科会別に,同時に平行して行なわれた.
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