特集 保健・医療と公的責任
第9回社会医学研究会・主題報告と総括討議
主題報告(座長まとめ)
4 今日の医療体制と公的責任の追求
山下 節義
1
,
山本 理平
2
1京大・公衆衛生
2東京大田区
pp.471-474
発行日 1968年11月15日
Published Date 1968/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203772
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今回の社医研では,身体もしくは精神障害者に対する医療の問題が重点の1つとなった。しかし,座長として担当した演題は障害者に対する問題に関するものというより,特殊な疾患もしくは患者群に対する医療をめぐる諸問題がとりあげられた。それは確かに特殊であって,それに直接関与する者は,医療関係者側も患者側も,各々その数は国民一般からすると少ない数ではあるが,しかし関与の可能性,すなわち"ひとごとではない"という意味において一般性は大きいし,またそれらの医療のおかれた条件―医療体制,社会環境はすぐれて明瞭に今日の医療一般が抱えている諸難問を浮かびあがらせることのできる問題であるという点で,特殊なものとしえない面をもっていた。
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