特集 住宅と健康
第8回社会医学研究会・主題報告と総括討議
主題報告Ⅳ
住宅政策のありかた
報告2.地域開発と住宅事情
青山 英康
1
,
大平 昌彦
1
,
丸屋 博
1
,
秋山 晴子
2
1岡大医学部
2福岡教育大学・社医研岡山ブロック
pp.653-657
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203575
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1.緒論
水島を中心とした石油・鉄鋼コンビナートの誘致に伴う工業開発については,新産業都市造成の計画段階ですでに,地域住民の健康を守るための生活環境の整備とはまったく無関係に推進されようとしている事実を,地域開発の本質を追求するなかから明らかにした1〜3)。
この事実は,今日後進農業県における広域行政化と,工業開発に代表される新産業都市造成という名の地域開発が,全国的な規模で強力な国家的施策として推進されている状況の中できわめて重大な意義を有している4〜6)。その典型として注目視されている瀬戸内海沿岸地帯に位置する岡山県南広域都市の7〜10)状況は,さらにその推進過程を慎重に観察,検討し続けなければならないことを示していると考えられる。
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