研究
岡山県下事業場の血圧調査結果(第4報)
大平 昌彦
1
,
貞利 庫司
2
,
谷本 一
3
,
大塚 信夫
4
,
白髪 克也
5
,
島村 篤一
6
1岡山大学医学部衛生学教室
2玉野三井総合病院
3新三菱重工業水島製作所三菱病院
4倉敷レイヨン(株)岡山工場診療所
5同和鉱業柵原病院
6浦賀玉島ディーゼル玉島工場病院
pp.109-113
発行日 1967年2月15日
Published Date 1967/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203416
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はじめに
事業場において,高血圧管理対策を実施するときには,血圧測定,心電図所見,眼底所見,血液の諸検査など診断項目が多いことが望ましいのはもちろんである。しかし,第一次検診では多数の被検者を取扱うための簡便さ,被検者に与える負担の軽減などから,まず血圧測定を実施し,得られた血圧値を判定の基準とすることが多い。けれども,血圧値は同一人でも測定のたびに変動を示し,その変動に関与する因子も無数といってよい。したがって,同一検査対象について継続的に血圧測定を反復実施し,単にある時点のみの状況だけでなく,その変動を把握することが望ましい。
岡山県職場の衛生管理研究会では,すでに県下事業場男子従業員の血圧測定結果,およびいわゆる高血圧者の再検結果に関してそれぞれ報告したが1)2),その後各年齢層にわたり引続き血圧検診を継続している事業場の測定値を集計検討し,正常血圧者の血圧値変動状況を観察することができたのでその結果を報告する。
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