研究
胃癌集団検診のありかた—胃集検の実情とあるべき姿について
松田 朗
1
1岐阜県高山保健所
pp.104-108
発行日 1967年2月15日
Published Date 1967/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203415
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最近のブームとでもいおうか,癌の脅威がマスコミで流布されるようになると,一般国民も癌に対しては神経質なくらい敏感になってきた。統計的に死因順位の年次変動を観察してもわかるように,今日では癌(悪性新生物)が国民保健の上で重大な比重を占めるようになってきている。厚生省も国家的事業として,癌対策に本腰を入れて取組もうとしている。また愛知県では癌センターを設置し,各関係機関の協力を得て,癌の早期発見による早期治療を目指している。その他の府県にも対癌協会などの組織化が盛んになり,県の行政として,あるいは協会の事業として癌の集団検診が盛んに行なわれるようになってきた。
岐阜県でも他県と同様に,昨年秋に癌検診車"しあわせ号"を購入し,県民の要望に答えようと癌対策にのり出している。目下のところは胃癌にその焦点を絞ってはいるが,まだまだその実施方法に多くの問題点があるように思われる。
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