特集 地区診断を診断する
論叢
地区診断の効用と限界
公衆衛生活動の方法論として広い理解が先決
橋本 秀子
1
1神奈川県立公衆衛生看護学院
pp.259-260
発行日 1966年5月15日
Published Date 1966/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203244
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私が地区調査あるいは地区診断といえることに始めて遭遇したのは,考えてみると今からちょうど10年前のことであった。当時私は東京大学衛生看護学科の公衆衛生に籍をおいており,勝沼現東大教授のご指導をうけていた。たまたま当学科の地区活動においてトラコーマの管理を行なっており,その一環事業として,その地区にどのような公衆衛生的なアプローチを試みたらよいかが一つの課題として与えられていた。
私は,わからないままに学童のトラコーマ患者の家庭訪問を行ない,その管理がどのようにすすめられているかを調査して歩いていた。
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