特集 地区診断を診断する
論叢
地区診断の効用と限界
真の問題解決のための地区診断に
小宮山 新一
pp.258-259
発行日 1966年5月15日
Published Date 1966/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203243
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地区保健計画を進めるうえに,地区診断の重要性が唱えられて,すでに数年を経過した。地区の実情に即した活動をしなければとは,誰しも考えていたことであるが,この地区診断理論によって,従来のゆきあたりがばったりのやり方が反省されて,分析的なアプローチをするようになった。このことは,わが国の公衆衛生実践に大きな進歩をもたらした。
私も永い間保健所にあって,そのつもりで努力はしてきたけれど「これが地区診断だ」といえるような仕事をまとめることもできないままに昨年第一線を退いた。そこでこの度は実際に保健所の中で,地区診断が必ずしもうまく有なわれていない原因を考えてみよう。
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