論叢 保健婦活動の前進のために
看護関係技術者の専門分化の確立を—病院の保健婦から
外口 玉子
1
1国立国府ノ台病院
pp.696-697
発行日 1964年12月15日
Published Date 1964/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202951
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総合保健活動,即ち一般健康増進←→疾病予防←→早期発見←→適正医療←→社会復帰の体制は戦後の公衆衛生活動の成果により,一応整えられはしたが,この円運動が空廻りしたり,上すべりして必要な対象に手が届かず,また各々のつなぎ目の断裂によってとりこぼしたり,行詰りになって放置されたりしている現状は,今後に残された大きな問題である。
各関係諸機関の有機的連携の必要然り,予算と人員の拡充,然り,各種専門技術者の質的向上,社会科学技術の導入等々,各方面から種々その改善策は論じられてきている。がしかし,現に今,この壁だらけのどこから血の過った保健婦活動を切開いていくべきなのか。この解答への私たちの手さぐり的な一つの試みがここにある。慢性疾患退院患者に対して私たち病院側から行なった研究調査の結果である。
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