地域活動の中から 保健所と大学をむすぶ新しいきづな
保健所実習に周到な配慮を—大阪市立大学の試み
大和田 国夫
1
1大阪市立大学公衆衛生学
pp.545-546
発行日 1964年10月15日
Published Date 1964/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202897
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大阪市大医学部の前身,大阪市立医科大学が昭和23年創立された当時,「本学は単なる医育機関にとどまらず,大阪市民のための公衆衛生に資する」という目的から,設立が認められたと聞いている。それ以来,前任者の滝内教授(現本学名誉教授)は,当時大阪市のモデル保健所であった,生野保健所の所長を兼任され,公衆衛生の実際活動に尽力された。
本学の生い立ちに,前述の如き,強い理念が謳われてあるので,学部の3学年後期から4学年11月まで行われるポリクリに公衆衛生学を含め,各グループ(1グループ,2〜3名で,全部で14グループ)は1週間ずつ,1保健所の実習を行ない,2周目のポリクリには再び1週間,べつの保健所で実習することにした,これは保健所の特性を考え,異なった保健所で実習をする方が,地域のニードに応じて異なった活動を行う保健所事業を体得させることができると考えたからである。また3周目(最後のポリクリ)の1週間は前半を伝染病院の実習,後半は教授室において,保健所事業に関するtable discussionを行うことにしている。
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