特集 学校保健と地域保健
定時制高校生の健康に関する考察
佐渡 一郎
1
,
内田 和子
1
,
千葉 裕典
1
,
城所 伸男
2
,
千葉 昭二
2
,
石館 敬三
2
1順天堂大学公衆衛生学教室
2都立上野忍岡高校
pp.207-215
発行日 1964年4月15日
Published Date 1964/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202815
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I.はじめに
定時制高等学校に学ぶ生徒は,約60万人に達している。定時制生徒の大部分は昼働き夜学ぶという生活をつづけており,彼等をとりまく社会環境,庭家環境にはかなり多くの困難点が蔵されている。これら生徒に対し,彼等の目的を達成させるためには,生徒自身の自覚にまつことは勿論であるが,彼等に接するところの人々のよき助言と,温い指導に負うところは少くない。
著者らの1人千葉1)2)は定時制高等学校生徒の生活と健康について数年に亘り研究をつづけ,定時制生徒のおかれた環境条件が,彼等の健康に大きな影響を与えていること,及びその健康をまもることが学業と勤労の両立を図ろうとする彼等にとって,いかに重要な問題であるかを指摘し,定時制生徒に対する健康管理及び健康指導の重要性は,より強調されなければならないことを明かにした。
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