紹介
レニングラード市の救急医療制度
山本 理平
1
1東京都北療育園
pp.134
発行日 1964年3月15日
Published Date 1964/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202801
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救急ベッドと救急車とは,公衆衛生部の管理センターによってコントロールされる。レニングラード地方の全救急病院から,ベッド充足状態が報告される。重傷患者はJonalidze病院に収容される。全市の要所要所に設けられている11の救急車補助スティションは管理センターからコントロールされる。これらのスティションはベッドをもたず,また病院に所属してもいない。救急電話はすべてコントロール・センターで受けられ,それを受けるとすぐ作業員の1人によりカードが作成され,それに患者の名と年令および事故の種類と所在が記入される。このカードはそのための医師へわたされ,彼が出動する救急車のタイプと,それがどの補助スティションから出るかを決定する。彼は,各補助スティションにおける利用可能な救急車の数とタイプとを常にチエックしており,へやのボタンを一押しするだけでこの情報を得る。つまり医師つきまたは医師なしの救急車の数が,明るいスクリーンの上に出てくるようになっている。原則として電話をうけてから,救急車が出発するまでの所要時間は90秒である。
救急車のタイプには6つあって
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