私はこう思う シンポジュウムをきいて
どうすれば保健所は混沌の現状から脱出できるか
石田 一郎
1
1奈良保健所
pp.42-44
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202779
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シンポジウムは橋本氏の司会ではじめられた。目的とするところは地区のニードにこたえる保健所活動の障害の克服の具体策となっており,ニードとは必要性という意味である。このシンポジウムは,学問的なものというより方法論的な戦術的なもので,そのためか主催者が予想していたより数倍の聴衆を動員した。これによって,保健所の期待がいかに大きいかがうかがわれる。
シンポジウウは司会者がはじめに意図し協力をもとめていた,あすにでも保健所で実践できる具体策についての発言がすくなく,問題点の提示と抽象論が中心となった.また討論はかなり活発で,聴いているには面白かったが,期待していたものは,得られなかったのではなかろうか。しかし保健所の現在の混沌を再認識するには参考となった。
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