視座
混沌たるいわゆる鞭打ち損傷
池田 亀夫
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
pp.469
発行日 1968年6月25日
Published Date 1968/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903926
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交通戦争の激化による空前の車ラッシュとともにマスコミの喧伝も手伝つて,いわゆる鞭打ち損傷患者の激増はものすごい.諸統計をみても昭和40年以降の増加は飛躍的である.
Whiplash injuryは周知のように,1928年H. E. Croweがはじめて用いた名称である.わが国では1958年飯野教授により紹介されて以来,時代の要請もあり,多くの人々に関心をもたれ,単に医学的問題としてのみならず,補償など広く社会問題としても日常話題を賑わしている.
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