Japanese
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文献
慢性呼吸器疾患問題のしめる次元/肺気腫発見方式の実用性
The Dimensions of the Chronic Respiratory Disease Problem/Practicality of Case Finding in Pulmonary Emphysema
芦沢
pp.500,519
発行日 1963年9月15日
Published Date 1963/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202713
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National Health Surveyによるアメリカの呼吸器疾患統計(1960)によると急性症の推定件数は約1億9600万と慢性症の10倍以上におよぶが,年1人当り就床日数は1.5日であり,慢性症である喘息および枯草熱の2.8日,慢性気管支炎5.3日,肺気腫,けい肺等のその他の慢性症の9.6日にくらべ甚だしく短かい。ただしこの統計には推定1,000万といわれる慢性副鼻腔炎はふくんでいない。慢性症の8〜9割は何らかの医療をうけており,作業もしくは生活の規制を受けている点では肺気腫をふくむ,その他の慢性疾患が最も多く,その17.6%に達している。
1954年と1959年の呼吸器疾患死亡を比較すると,増加著明の肺気腫(1959年7,728名,+15.8%),呼吸器悪性新生物(同じく38,185名,+36.1%),気管支炎(同じく2,705名,+43.7%)であり,全体,としての増加分は肺結核および喘息死亡の減少分を帳消しにし,さらに全呼吸器疾患死亡は1959年は5年前に比し+18.7%の増加を記録した。
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