特集 ポリオの疫学(その1)
原著
ポリオの血清疫学的研究—岐阜県下におけるポリオウイルスの侵淫度
井上 裕正
1
1岐阜県衛生研究所
pp.76-79
発行日 1962年2月15日
Published Date 1962/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202490
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まえがき
ポリオは不顕性感染を主体とする伝染病で,したがって,各地の健康児,あるいは各種の患者発生状況下の患者周辺の健康児の中和抗体や補体結合抗体を調べ,さらに,人およびその他からウイルスを分離することなどにより,ウイルスの侵淫度を明らかにすることは,ポリオを伝染病として理解する上に必要であるとともに,また,公衆衛生学的にも極めて重要なことと考えられる。
この問題については,すでに多くの内外の業績があり,われわれも数年前より,年齢別中和抗体陽性率を通して県内の調査研究を行ない,その成績の一部についてはすでに発表してある1)〜4)。
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