特集 ポリオの疫学(その1)
原著
赤痢とポリオの流行関係
野瀬 善勝
1,2
1山口医科大学公衆衛生学
2山口医大産業医学研究所
pp.80-85
発行日 1962年2月15日
Published Date 1962/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202491
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1.緒言
赤痢とポリオはともに糞口伝染病で,いずれも主として夏に流行し,その感染経路にも軌を同じくするものがあるといわれる。されど赤痢とポリオとの間に流行的に何らかの関係があるのか? ないのか? 仮にあるとすれば,それらの現象的事実は果たしていかなることを意味するのか。赤痢とポリオの流行関係を指摘し,その疫学的意義を解明した報告は見当たらないようである。
そこで,両者の流行像から,その時間的,地理的および生物学的現象上の関連性を比較検討して,若干の疫学的考察を試みたのが本報文である。各位のご批判とご教示を賜われば幸いである。
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