特集 社会医学
八千穂村の健康管理の結果を通してみたる健康と環境因子との相関について
若月 俊一
1
,
松島 松翠
1
,
寺島 重信
1
,
古瀬 和寛
1
,
堀尾 仁
1
,
井出 秀郷
1
,
清水 博子
1
1長野県佐久総合病院
pp.603-611
発行日 1960年11月15日
Published Date 1960/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202336
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I.前言
私達は何故特に健康状態と環境因子との関係を追求するか。--私達は農村病院に勤めて,治療だけでわが事終れりとしてるわけにいかない。どうしても農民に対する予防医学的活動をやらなければならない。それには,農民の生活の条件と発病の原因との連関を具体的によく知つていなければならないわけである。
じつさい,農民の貧しい生活の実情を見れば見るほど,また,農民の発病の模様を知れば知るほど,農村に多いさまざまの病気の原因ないし誘因が彼らの日常のくらしの環境の中に,深く且つ広く根を張つていることを痛感せざるを得ないのである。これを明らかにすることが私達の任務だ。
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